|
古書クローズアップ |
第 37 回 |
戦時下の建築書籍 |
|
第二次世界大戦の間に日本で出版された建築関係書籍などを読むと、戦時下における社会的背景や統制の影響が色濃く反映されていることに気づきます。例えば、岸田日出刀の「ナチス独逸の建築」は、当時のドイツ建築界およびナチスの建築との関わりを著述している箇所が多く見られます。また、「戦時建築統制法規の解説」は書名の通り材料統制から、防空のための法規等々建築を作る際の統制法規を解説しているので、戦時下の建築界の制約を知ることが出来ます。
あと、この時代の書籍は資材統制の影響下紙質が弱いものが多く、経年変化による変色が激しいのも時代を感じさせる一つです。(S・G)
|
|
|
|