都市を把握し、記すことの可能性を求め、動き続けてきた建築家が紡ぐ思考の織物。 単位、距離、速度、モデル、東京、湾岸、住居・・・臨界点に達した現代都市で絡み合う問題系を緻密な言葉の連なりでほどく横断的論考集。20年の歳月にわたって書き記された18篇の都市論に加え、2篇のフィクションを収録した濃密な都市の記述。 (推薦の言葉-本書の帯より) 内側からしか触れることのできない都市/外側からしか読みとることのできない都市、「TRAVERSE」なる想像力によってふたつの不可能な都市は交叉し、結ばれはじめる。内/外を編み上げるこの作業こそ現在「建築」する行為にほかならない。(伊東豊雄) カバー写真=森山大道 アートディレクション=佐々木暁(HEADZ) ■目次 ・第1章 TRAVERSE 都市へ ・第2章 Cut off Age 時代の相貌 ・第3章 Last Center 東京/湾岸 ・第4章 Edge of Theory 理論の臨界 ・第5章 Over The City 都市の星章